キューティクルが整っているつややかな美しい髪は多くの女性の憧れですね。トリートメントで傷んだキューティクルが復活再生すると思っている方もいるかもしれませんが、実はいったん傷むと復活再生はしません。でもトリートメントを使ってキューティクルを整えて美髪に見せる方法ならあります。そんなトリートメント方法をご紹介します。
「キューティクル」とは
そもそもキューティクルとは何なのでしょうか。
キューティクルとは髪の表面を覆っているうろこ状の物質で、毛表皮といわれることもあります。
髪は中心部分からメデュラ、コルテックス、キューティクルの3層からできています。
キューティクルは外的刺激から髪の内部を保護し、水分・たんぱく質の欠乏を防いでいます。
また、透明で非常に薄く、6枚~8枚がくっついた状態で層になって存在しています。
摩擦に弱く、シャンプーやブラッシングで傷つき剥がれてしまいます。
スタイリングで使用するヘアアイロンは高熱のためキューティクルが溶けることも珍しくありません。
キューティクルが剥がれると内側のタンパク質が流れ出してしまい、髪がパサつきつやがなくなります。
このキューティクルがキレイに揃った状態が健康的で美しい髪になるので、美髪にキューティクルの存在は欠かせないのです。
キューティクルがはがれる原因
キューティクルが剥がれる原因はたくさんあります。
摩擦に弱いので、日常のちょっとしたことで剥がれるのです。
シャンプー
何気なくしているシャンプーもそのひとつです。
シャンプーは頭皮や髪の汚れをしっかり落とすため、強い洗浄剤が使われています。
洗浄力が強いシャンプーは、頭皮の乾燥を招くだけでなく、髪の水分も奪ってしまいます。
キューティクルは乾燥によって剥がれやすい状態になります。
特に市販の安価なシャンプーは洗浄力が強いものが多いので注意が必要です。
スタイリング
朝のスタイリングでブラッシングやブローをしたり、ヘアアイロンで髪を巻いたりストレートにしたりしますが、これもキューティクルを傷める原因になります。
摩擦に弱いので、ブラッシングやブローの摩擦で剥がれてしまいます。
無理に髪を引っ張りながらブラッシングしたり熱を加えながらのブローは大ダメージになります。
最近はキューティクルに着目したブラシも販売されているので、そういったものを使うと良いでしょう。
また180℃前後で使うヘアアイロンはキューティクルを溶かしてしまいます。
ヘアカラーやパーマ
強い薬剤を使うヘアカラーは、キューティクルを剥がし、中に浸透させることで発色させます。
剥がれるというより、無理矢理に剥がしているのです。
紫外線
お肌に日焼け止めを使って紫外線からお肌を守る方は多くても、髪にまで意識がいっている方はそれほど多くないと思います。
紫外線はキューティクルやタンパク質に悪影響がありますし、降り注ぐ熱で剥がれやすくなります。
頭皮の老化にもつながります。
キューティクルを整えるトリートメントの方法
トリートメントでお手入れすれば傷んだキューティクルも復活再生するイメージはないでしょうか。
ところが、いったん傷んだキューティクルは復活も再生もしません。
髪は毛根部分で細胞分裂が起こって毎月約1cm伸びていきます。
細胞分裂が起こるのは毛根部分だけなので、伸びてきている部分では細胞分裂は起こりません。
つまり、剥がれたキューティクルは細胞分裂によって修復されないということです。
剥がれて傷んだ部分は切るしかないのです。
リンスやコンディショナーは表面の指通りを良くするためのもので、キューティクルを整えることはできませんが、トリートメントを使ってお手入れすれば、必要な水分や油分を浸透させ、整えることができます。
また、正しい使い方をすれば、高いものでなくても十分な効果を発揮してくれます。
トリートメントに必要なものは、お好きなトリートメント、ラップ、タオル、シャワーキャップです。
シャンプー後に髪を優しく挟むようにタオルドライし、お好きなトリートメントをつけます。電子レンジにて蒸しタオルを作り、頭に巻き付け、その上からシャワーキャップをかぶります。
15分~20分ほど置いて流して完了です。
この方法を1週間に1~2回ほど続けながら、それ以外の日は洗い流さないトリートメントを使うと効果的です。
痛みのひどい方はオイル系をおすすめします。
髪を乾かす前に髪になじませ、ドライヤーでしっかり乾かしましょう。
乾かし方が不十分なこともキューティクルを剥がす原因です。
キューティクルを守る生活を意識しよう
キューティクルは剥がれると復活再生しません。
そのため剥がさないような生活を意識していきましょう。
摩擦と熱に弱いのでシャンプーやブラッシング、ドライヤー、ヘアカラー・パーマ、紫外線などに気を付けなければなりません。
シャンプーはアミノ酸系のものを選ぶと良いでしょう。
アミノ酸系のシャンプーはお値段は少し高いですが、優しい洗浄力で頭皮や髪のダメージを軽減してくれます。
また髪を引っ張るような無理なブラッシングやドライヤーの使用は避け、ヘアカラーやパーマの美容師さんと相談しながらすると良いでしょう。
紫外線はお肌と同じような対策も必要です。
髪専用のスプレータイプの日焼け止めもドラッグストアなどで簡単に購入できるのでおすすめです。
日々の予防で、美髪をキープしましょう。