小豆を煮た汁を飲むことで、ダイエットになるという話をご存じですか。実際にテレビで小豆水ダイエットにチャレンジし、びっくりするほど体重が落ちたという実験も行われ、その効果は広く知られています。ただしきちんと正しい方法で行わなければ、効果が出にくいダイエットでもあります。そこで今回は、小豆水ダイエットの効果と、その方法について、詳しくご紹介します。
小豆水ダイエットとは?
多くの栄養を含む小豆を煮た際にできる煮汁を飲むのが、小豆ダイエットです。美しさにこだわる人の多い韓国でブームとなり、日本でも紹介され、芸能人が実践して話題となりました。小豆を煮た汁を飲むだけという手軽さも、人気の理由の一つです。
ただし毎日飲む必要があるため、小豆を煮るのが手間でなかなか続けることができないという人もいます。大量に小豆を煮て、汁だけを保存するのは衛生的にお勧めできませんので、少量でも簡単に作れる方法で、ダイエットにチャレンジしてみましょう。
また市販品でも小豆を使ったお茶が販売されており、手軽に飲むことができることから注目されています。
小豆にはどんな栄養が含まれている?
ではなぜ、小豆を煮た汁にダイエット効果があるのでしょうか。それは小豆に含まれる成分が、煮ることで水に溶け出すことによるものです。
ポリフェノール
小豆の皮の色はポリフェノールという色素によるものです。これには脂肪燃焼の効果、血管を丈夫にし、血液の流れをスムーズにする働き、さらに抗酸化作用で肌老化を防ぎます。
大豆サポニン
豆類に含まれる大豆サポニンは、腸内環境を改善して便秘を防ぐほか、代謝をアップして脂肪を燃やしやすくします。
カリウム
カリウムは細胞内のナトリウム量を調節し、余分なナトリウムを排出するため、利尿作用があります。そのほか筋肉の働きにも関わっています。
ビタミンB群
皮膚や細胞を修復、再生するために必要な栄養素です。また疲労回復にも必要なビタミンです。
食物繊維
小豆は食物繊維が豊富に含まれています。便秘を解消するほか、血糖値の上昇を抑えて、コレステロールを下げる働きがあります。
亜鉛
細胞を生成するために必要なミネラルで、髪の毛や爪を作るためにも必要な栄養素です。不足すると味覚障害が起きることがあります。
鉄分
血液を作るために必要なミネラルで、摂取することで貧血予防につながります。
さらにポリフェノールの一つであるアントシアニンは、眼精疲労の回復に効果的です。このように小豆には豊富な栄養が含まれていて、健康にもいいだけでなく、脂肪燃焼によってダイエットの効果もあるのです。
小豆水ダイエットの効果
実際に小豆汁を飲むことで、ダイエットにどんな効果があるのか詳しくご紹介します。
1.新陳代謝が活発になる
抗酸化作用のあるポリフェノールが酸化を防ぐため、血管が丈夫になります。そのため血行が改善され、新陳代謝が正常に行われるようになります。
2.脂肪の吸収を抑える
ポリフェノールには脂肪の吸収を防ぐ働きがあります。そのため血液中の中性脂肪が減り、肥満を防ぐことにつながります。
3.脂質の分解を促進する
大豆サポニンには、脂質が分解するために必要な栄養素で、ブドウ糖が中性脂肪に変化するのを抑えてくれる働きもあります。
4.利尿作用によるむくみの改善
カリウムの利尿作用により、体にため込んだ水分が排出されてむくみを解消します。
5.デトックス効果
カリウムや食物繊維の働きで、体にため込まれた老廃物がスムーズに排出されるようになります。このことから、代謝が改善され、ダイエットにつながります。
このほか小豆に含まれるビタミン類も、糖質や脂質を分解するために必要な栄養素なので、小豆汁を飲み続けることによって、脂肪の燃えやすい体に改善されることでダイエットになるのです。
小豆水ダイエットのやり方
小豆汁ダイエットは、正しい方法で行わなければ効果がありません。
小豆汁は1日150ml飲むのが目安
ダイエットの効果を出すために、ポリフェノールは1日200から300mg摂取することが必要です。これは小豆100g程度に相当します。大さじ5杯の小豆汁を食前に飲む習慣をつけましょう。
小豆汁には何も加えない
小豆汁にはあまり味がありませんが、かといって甘味を加えてしまうとダイエットになりません。大さじ5杯分を飲むのが難しい場合は、少量から飲むことを始めてみましょう。継続して1ヶ月程度飲み続けることで体に変化が現れます。
食事はいつも通り
小豆汁ダイエットの際の食事は、糖質制限などをせず、いつも通りの食事をしましょう。ただし腹八分目に押さえ、肉を控えめにした魚や大豆製品が中心のメニューにしましょう。
小豆汁ダイエットをしているときには、間食をしないことも成功のコツです。
小豆水の作り方
小豆汁は小豆を煮ることで作れますが、日持ちしないため大量に作ることはできません。そのため長続きしないで失敗してしまうことがあります。今回スタンダードな煮る方法と、簡単にできる方法とをご紹介します。
煮る方法
1.水200ccに小豆を50gから60g程度つけ、一晩おきます。
2.そのまま煮ます。
3.アクを除去しつつ、小豆が柔らかくなるまで約30分煮ましょう。
ざるで漉して、小豆と煮汁を分けます。小豆はそのまま料理に使うことができます。
保温魔法瓶で作る方法
1.小豆50gを入れ、お湯を入れます。水筒の大きさによりますが、一杯入れてかまいません。
2.蓋をして6時間そのまま置いておきます。
小豆はそのままにして、上澄みの汁だけを飲むようにします。持ち運びも楽なので、平日仕事に行くときには水筒、土日の時間があるときには煮るといった方法で切り替えるといいでしょう。
短期間で効果が出るわけではないので、時間をかけて続けることが成功のコツです。煮て残った小豆にも栄養は残っていますので、ご飯に混ぜるなどして活用しましょう。