普段捨てられがちな米ぬかですが、米ぬかは実はお肌にとって嬉しい美容効果があります。その美容効果から、プロの美容家もおすすめしている米ぬか美容法。今回はそんな米ぬかを利用したお肌に嬉しい美容法や、米ぬか美容法の効果について紹介していきます。
米ぬかとは
米ぬかとは、玄米を白米へと精米する際にとれる、外皮の胚の部分です。玄米の栄養のある部分を取った米ぬかは、栄養素が豊富なことは有名です。
米ぬかの利用方法としては、ぬか漬けのぬかとしてよく使われるます。また米ぬかは古くから、肌の汚れを落とし、老化予防や美白効果があるとされきました。
米ぬかの入手方法
米ぬかの入手方法としては、お米屋さんや精米所などで手に入れることができます。また、自宅で精米しているという方は、精米する際に出る米ぬかを利用すると良いでしょう。
スーパーだと既に火が通っている「炒りぬか」や、ぬか漬け用の「ぬか床」が販売されています。ですが米ぬか美容法には、ぬか漬け用のぬか床は塩分があるのでNGです。使うなら炒りぬかを使用しましょう。
お米屋さんやスーパーでも見当たらないという方は、Amazonや楽天などのネット販売でも購入することができます。
米ぬかは酸化するので、生の米ぬかを使用する場合は1〜2週間以内のものを使いましょう。購入する際に、鮮度についてきちんと確認してください。また直接食べたり、肌に使うものなので、無農薬の米ぬかを選ぶようにしましょう。
米ぬかの保存方法
米ぬかは1度に多く量を購入することができて、買いに行く手間が省けて楽です。ですが大量の米ぬかの保存方法を間違えてしまうと、美容効果どころか肌に悪影響を与えてしまう可能性があります。なので米ぬかの品質を落とさず、きちんと保存することが大切です。
米ぬかは酸化しやすいため、常温保存は向いていません。なので冷蔵庫や冷凍庫で、米ぬかを保存することをおすすめします。その際使いやすいように、袋や容器に小分けにして入れて保存しましょう。保存期間は冷蔵庫だと2〜3週間、冷凍庫だと1ヶ月保存することができます。
米ぬかで美肌になる理由
米ぬかは玄米の胚の部分なので、玄米と同じぐらいの栄養があります。
どういった効果があるのかを具体的に見ていきましょう。
1.美白効果
米ぬかに含まれているビタミンEには、メラニン色素の生成を抑える効果があります。またフェルラ酸というポリフェノールの一種には、ビタミンEと同様にメラニン色素の生成を抑える効果とともに、抗酸化作用によってお肌の老化を防ぐ効果があります。
紫外線からのメラニン色素の増殖を抑えるガンマオリザノールという米ぬか特有の成分も入っていて、米ぬかは美白効果がとても高いです。
2.保湿効果
米ぬかには米ぬかセラミドという成分があり、20種類以上のセラミドがこの米ぬかセラミドには含まれています。セラミドとは肌を保湿する役割を持つ細胞間の脂質で、これが不足すると肌荒れやニキビができやすくなってしまいます。米ぬかセラミドには不足したセラミドを補い、肌を乾燥から防いで保湿してくれる効果があるのです。
また米ぬかに含まれている適度な油分も、肌を乾燥から防いでくれます。この油分は酸化がしにくく、肌の馴染みがいいので米ぬかで洗顔後つっぱらずしっとりとした仕上がりです。
3.アンチエイジング効果
米ぬかにはビタミンEやフィチン酸が含まれており、これらには抗酸化作用があります。この抗酸化作用によって肌の酸化や老化を防ぐだけでなく、ビタミンEには血行促進の効果や肌の炎症を防ぐ作用があり、肌をアンチエイジングする効果があります。またビタミンEは紫外線から肌を守る効果があり、それによってシミや黒ずみなどが起きにくい肌を作ることができます。ビタミンEは食事で摂ることが難しいビタミンなので、米ぬかで肌から直接吸収できるのはとても嬉しいですね。
4.ターンオーバー効果
ビタミンEやビタミンB群には、肌の新陳代謝を促進する作用があります。肌の新陳代謝が促進されることによって、細胞が新しく生まれ変わるターンオーバーが促進されます。それにより肌の古い角質が落ち、新しい透明感のある肌へ生まれ変わることができるのです。
【営業が豊富な米ぬか】
- ビタミンB1やB2:疲労回復、脂肪分解、妊娠中毒症を緩和、貧血防止などの効果があります。
- ビタミンE:血行促進、肌のシミ・シワ予防、更年期障害の改善などの効果があります。
- アミノ酸:運動による疲労回復効果、睡眠状態の改善、肝機能向上、肌やヒザのコラーゲン生成促進などの効果があります。
- ナイアシン:粘膜や皮膚を健康に保ち、二日酔い予防、血行促進などがあります。
米ぬか美容レシピ
そんな食べて良し、お肌に塗って良しの米ぬかを生かさないのはもったいない!ということでお肌に効果的に作用する米ぬかの使い方をご紹介致します。
1.米ぬかで洗顔
(1)パッチテストをする
米ぬかで洗顔をする場合には、まずパッチテストをして肌に問題が出ないかを確認しましょう。米ぬかが肌に合わなかった場合、肌荒れや炎症を起こしてしまうので注意が必要です。
パッチテストの方法は、米ぬかを水やぬるま湯で溶かし、腕の内側に10円玉サイズ程度の大きさで塗ります。1日様子を見て、なにも異常が出なければ問題ありません。
(2)直接米ぬかを肌につけて洗顔する
メイクはあらかじめ落としておきましょう。顔を濡らして、スプーン1〜2杯の米ぬかを手に取り、水かぬるま湯を適量加えよく混ぜます。混ぜた米ぬかを顔に伸ばして、手のひらで優しく洗います。スクラブのような感触になるので、敏感肌の人は洗顔するときの強さを気を付けましょう。
頻度はオイリー肌の方で週2回、普通肌や乾燥肌の方で週1回程度がいいでしょう。頻度が多すぎると、逆に肌を傷つけてしまう恐れがあるので注意してください。スクラブのような効果により古い角質が取れて、つるつるとした肌触りになります。顔以外にも、ヒジやヒザなどの黒ずみが気になるところや、二の腕や太ももなどのぶつぶつが気になる場所にもおすすめです。
(3)ぬかを袋に入れて洗顔する
- 木綿の布、もしくはハンカチなどの布に米ぬかを包みます。こぼれないように、口を紐でしばってください。
- ぬか袋をぬるま湯に浸します。
- 袋から染み出るぬかの白い液で、顔を洗顔します。
洗顔後の肌はサッパリしていますが、つっぱらずにすべすべした感触になります。使用した中身のぬかは1回で捨てましょう。
2.米ぬかパック
★準備するもの
・米ぬか 小さじ2
・小麦粉 大さじ1
・水かぬるま湯 少々
★作り方
材料を全て混ぜ合わせます。水分が多いとパックが垂れてしまうので、固さを確認しながら作りましょう。
量はそのときの肌の状態に合わせて変えてください。小麦粉を多くすればサッパリした仕上がりになり、小麦粉が少なければしっとりした仕上がりになります。また肌にいい、はちみつやヨーグルトなどをパックに足しても、しっとり感がアップしていいでしょう。
★パックの仕方
- メイクはあらかじめ落とし、洗顔をしておきます。
- 目の周りと口の周りは避けて、米ぬかパックを伸ばしていきます。このときパックが目に入らないよう気を付けてください。
- 10分程度パックしたまま放置し、流し残しが無いようぬるま湯で流します。
米ぬかパック後の肌は、透き通った透明感のある肌になります。パックの頻度としては、週に1〜2回程度がいいでしょう。また米ぬかパックは日持ちしないので、作り置きはせず毎回新しく作るようにしてください。
3.米ぬか入浴剤
米ぬかパックのときと同じように、木綿の布かハンカチなどに米ぬかを包んで、米ぬかがこぼれないように口を紐などで縛るか縫い合わせます。包んだ米ぬかを、お湯の張った浴槽に入れることで入浴剤になります。
保湿効果があるので、アトピーや敏感肌の人にもおすすめです。お風呂上りは米ぬかの効果で、肌がスベスベになります。入浴剤に使用した米ぬかは再利用せず、1回で捨てましょう。
4.米ぬか化粧水
★準備するもの
・米ぬか 15g
・日本酒 大さじ1
・水 180cc
・グリセリン 5cc
・保存用ボトル
・小鍋
★作り方
- 小鍋に米ぬか、日本酒、水を入れて火にかけます。
- 沸騰させないように、弱火で2分位かき混ぜます。
- 火を止め米ぬか液を冷ましたら、保存容器に移してからグリセリンを加え混ぜます。
約2週間〜1ヶ月の間で使い切るようにしましょう。手作りの米ぬか化粧水は、保存料など入れていないため、保存は冷蔵庫でするようにしましょう。この化粧水に酒粕をプラスすると、より化粧水のしっとり感が増します。
5.米ぬかを食事にプラス
★米ぬかヨーグルト
ヨーグルト150g、好みのフルーツ適量、米ぬかスプーン2杯を入れて食べます。米ぬかの香ばしい香りが、きなこのように感じ美味しくいただくことができます。米ぬかの豊富な栄養素、フルーツのビタミンと食物繊維、ヨーグルトのカルシウムとたんぱく質と乳酸菌が一度に摂れるのでおすすめです。
★米ぬかのお菓子
クッキーやケーキなどのお菓子を作る際に、米ぬかを好みの量プラスします。米ぬかの味わいが苦手という方でも、焼き菓子に米ぬかをプラスすることで、おいしくいただくことができます。
おわりに
米ぬかの購入方法から、米ぬかを使った美容法まで紹介してきましたがいかがでしたか。
米ぬかは安く大量に手に入れることができ使い勝手もいいので、米ぬか美容法は気軽に挑戦しやすい美容法です。継続して行うことで、肌の美白効果やアンチエイジング効果など実感することができます。
米ぬかは食べてもよし、美容法としてもよしと一石二鳥なので、ぜひ米ぬか美容法を試してみてください。